秩父のピラミッドみたいなあの山に登ってきた!横瀬駅から武甲山のルートを紹介!

YAMA BLOG

秩父方面に行くとどーんと見える、三角形で山肌が削られて段々になってるピラミッドみたいなあの山!「武甲山」と言います。すごい存在感がありますよね。あの山、登ることができるんですよ〜!

武甲山はどんな山

武甲山は標高1,304mの山です。北側の斜面は白っぽいというか削られたような姿をしていますが、石灰岩の採掘が行われているためです。石灰岩はコンクリートなどの原料になります。
前に周辺の地質図を見たことがあるのですがこのあたりでは石灰質の箇所は少ないため、貴重な場所だと思われます。私たちの暮らしを支えるこの石灰岩のかたまりはなんと、大昔にハワイの方にあった火山島(海底火山と書いてあるサイトもある)にサンゴがくっついたものがプレートの動きにより日本までやってのだそう!すご!

武甲山は石灰質の土壌のため「武甲山石灰岩地特殊植物群落」があり貴重な植物の生育地として国の天然記念物になっています。
しかし過去には採掘の邪魔となり場所の移動を繰り返しているとか…石灰岩が豊富な場所は採掘のため立ち入りできないので、どうなってるのか見に行けません…。貴重な植物見たすぎる…。

また、採掘により山頂が変わっているそうで、旧山頂には縄文時代から信仰の歴史がある遺跡があったそうです。

とにかく、私たちの暮らしを支える山でもあり、貴重な自然と歴史も兼ね備えるスゴイ山なのです!!開発と保全のバランスが上手く取れると良いですね。

武甲山
山肌が削れて特徴的な武甲山

よく考えると、私たちの暮らす場所のコンクリートも武甲山からやってきてるのかも?!ってことはアナタの家にも武甲山?!(は?)

今回歩いたルートはこちら!

横瀬駅(7:30) →武甲山御嶽神社一ノ鳥居(9:10) →分岐※シラジクボ方面へシラジクボ(11:20)
武甲山御嶽神社(12:00) →武甲山山頂大杉の広場(13:15) →一五丁目登山口(14:00)
→武甲山御嶽神社一ノ鳥居(14:30) →秩父湯本武甲温泉(16:30) →横瀬駅まで送迎バス

西武秩父線、横瀬駅の他に、秩父鉄道の浦山口駅からも登ることができます。山頂まで4時間ぐらいで、横瀬駅からよりは少し短いようです。強度はどうなんでしょうか…いつか歩いてみたいと思います。

それと、名郷バス停から大持山、子持山を経て歩く方法もあります。このコースは5時間半ぐらいかかる上にアップダウンがあるのでキツイと思われます。でも景色が良さそうなのでいつか歩きたいと思っています。

YAMAPに活動記録を作っていますので、登山計画の参考に使ってください!
YAMAP活動記録

↓動画派の人はこちら

横瀬駅から武甲山御嶽神社一ノ鳥居

今回の山行は横瀬駅からスタート!登山道に入るまで車道を1時間半くらい歩きます。1時間半も歩くのが嫌な人は武甲山御嶽神社一ノ鳥居まで車で行って駐車場に停めるか、タクシーに乗りましょう。(歩いているときにタクシーに何度も抜かされました…。)
駅に着いた時点で登る山の山頂がはっきりと見えます。(目的地がこんなにしっかり見えることある?)

横瀬駅と武甲山
横瀬駅から見える一番目立つ山が武甲山

途中は石灰の採掘や加工の工場地帯があります。工場なんて見たくないという人もいるかもしれませんが、私は工場を眺めるとわくわくします。大型ダンプが道路を頻繁に通るので歩行に注意しましょう。働く車にもわくわくしますよね?!

武甲山と石灰工場
武甲山と石灰工場

工場の横には生川という川が流れているのですが、わりと珍しい野鳥がいて、それなりに水質がきれいなんだなと思いました。工場がたくさんありますが、環境に配慮しているのでしょう!そして登山者のためにトイレを貸している工場もありました。ありがたい…。

生川
流れる川はとてもきれい

道幅が狭まったらもう少し。
途中、生川の延命水という湧水があります。車で水汲みに来る人がいるほど有名なようですが、調べると「沸かしてから飲め」「時期によっては当たる」とかいう口コミもあり、登山中に下痢になったら困るので念のため我慢しました…。

延命水
延命水なのにおなか壊すの…?

そしてやっと、武甲山御嶽神社一ノ鳥居!!
秩父のあたりではオオカミ信仰の神社が多いと知っていましたが、こちらも狛犬がオオカミでした。
駐車場とトイレがあります。私が到着した9時ごろにはすでに満車で路駐している車もあるぐらいだったので、車で行く人は気を付けたほうがいいかも!

一ノ鳥居
一ノ鳥居

横瀬駅から歩くのは正直オススメしませんw

結構疲れました!

分岐からシラジクボ(持山寺跡)方面へ

登山道に入るとしばらくは舗装された道を歩きます。何らかの小屋と生け簀のようなため池があります。気になる。

小屋と生け簀
小屋と生け簀

一ノ鳥居から30分ほどで分岐があります。5分ほどコースタイムが短いという理由でシラジクボ方面に行きます。山頂からの帰りは右側の道を通る計画にしています。
…が、後で気が付いたのですが右側の広いほうの道は武甲山御嶽神社の表参道だったようで、神社のしきたり的にはこっちを歩くべきだったのでは…と思いました。
とは言え、結果的にシラジクボ方面のコースは面白かったので往路でも復路でも、ぜひ歩いてみてください。
表参道の方面の道にひっそりと橋があるので渡っていきます。

分岐の目印
分岐の目印
橋
この橋を渡る

しばらくはスギやヒノキの人工林が続きます。少し前までスギ・ヒノキ林の景色は面白みがないな…と思っていたのですが、林業の勉強をしてから好きになりました。幹がまっすぐそろってるの良いですよね?!

人工林
人工林の道

途中分岐に注意して歩きましょう。(広い道は林道のパターンが多いよね?!)小さな看板があるので見落とさないようにしましょう。持山寺跡というのがあるのですが、無駄に歩くのしんどいので行ってません…。地図見る限りは行き止まりです。

分岐
迷いやすい分岐

シラジクボ

一ノ鳥居から2時間ちょっと歩くと尾根沿いの分岐に出ます。ここがシラジクボのようです。大持山、子持山方面の道と合流します。

シラジクボの分岐
シラジクボの分岐

先程まで歩いていたスギ・ヒノキ林の道とは変わり、カラマツ林になります。ちょっとだけ紅葉!

カラマツ林
カラマツ林の隙間から見える山々が美しい
カラマツ林
カラマツと下草が美しい道

シカと思われるフンが!そしてこの辺りの草がなくなってるので食べてるのでしょうか…??

シカのフン
シカのオソマ
草の道
シカが草をたべたのかな?

何度かゴツゴツした岩の上を歩きます。手を使うほどではないのでそれほど大変ではありません。

ゴツゴツした道
ちょっと険しいゴツゴツした道

40分ほど登り続けると分岐があり、裏山口駅からのコースと合流。ここまでくれば後少し!

分岐
浦山口駅方面と合流する分岐

武甲山御嶽神社そして山頂

先ほどの分岐から少し上に歩くと広場のような場所に出てきます。ここで休憩を取っている人が沢山いました。

山頂の広場
休憩している人がたくさん

なんとトイレは水洗!雨水を利用してるそうですが、表参道から登る人が任意でペットボトルに水を入れて運んでいるそうです。(後で書きます)

鳥居をくぐり武甲山御嶽神社に。一体100円で石灰岩の感謝石に願い事ご書くことができます。

感謝石
帰りに表参道コースを歩かない人はここに置いておくとお供えしてもらえる。

神社の裏手を通り抜けて山頂へ。山頂は秩父の街が一望できます。晴れだったらもっと綺麗だったのかもしれませんが、私的には遠くに雲の上に浮かぶ山々が水墨画みたいで良いなと思いました!天気が良ければ浅間山や赤城山が見えるそうですよ。

山頂に行く道
山頂に行く道
山頂からの景色
秩父の町を一望

頑張って登った甲斐がありました!

表参道コース

帰りは表参道コースを歩きました。ひたすらに長いスギ林の道で変化のないコースです笑

表参道へ
表参道へはこっち

〇〇丁目の石が各所にあるので「やっと〇〇丁目だ!」とめあすになります。ちなみに1丁目が一ノ鳥居で52丁目が山頂だそうです。

石標
石標

武甲山御嶽神社にあった感謝石はここに納めるようです。

感謝石

大杉の広場には大きなスギが!ベンチがあるので休憩を取ることができますよ。

大杉の広場の大杉
大杉の広場の大杉

沢沿いに降りてくると不動滝が見えます。立派な滝なのですが、手前に沢山のペットボトルが置いてあります。ここで水を汲んで山頂のトイレの水の足しにするシステムの様です。下山中にペットボトルを持った人と何人もすれ違いました。5ℓを両手に持つ猛者も何人か…。私は無賃でトイレを使用してしまいました。そして表参道コースを通ったとしても体力的に自信がないので無理かな…。運んでくださる人は本当にありがたいです。

ペットボトル
このペットボトルを運ぶ…大変すぎる…

二十丁目に武甲山御嶽神社の石標があり、通り過ぎて少し歩くと今朝通った分岐に出てきます。ここからは同じコースなので省略。

  二十丁目の石標と武甲山御嶽神社の石標

秩父武甲温泉

横瀬駅から帰るなら、秩父武甲温泉に立ち寄るのがオススメです。横瀬駅から徒歩10分ほどであるけます。送迎バスもありますよ。

武甲温泉
武甲温泉さいこー!
牛乳
牛乳おいしすぎておどろく…

登山→温泉→サウナ→牛乳でガンギマリだあー!!!

まとめ

歩行距離20km、歩行時間9時間と私の中ではかなりハードな山行でした…。
今回歩いたルート以外のルートもいずれ歩いてみたいです。
また調べてて思ったのですが、いつか武甲山石灰岩地特殊植物群落とやらを見る機会などがあるならば行きたいなと思います。観察会とかないのかな…さすがにないか笑


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